USBからWindowsを起動する実践例

USBドライブからWindowsを起動できると、PCが動かなくなったときに本当に心強いです。これは、ただのUSBフラッシュメモリをブート可能なものに変えて、Windowsのインストール用ファイルを読み込んだり、復旧作業に役立てたりする方法です。一見ややこしそうに見えますが、実際は想像ほど難しくありません。

USBドライブの準備

まずは最初に、USBドライブを準備しましょう。容量は最低でも8GBは欲しいところです。ただし、これには注意点があって、フォーマットすると中身は全部消えますので、大事なファイルはバックアップを忘れずに。フォーマットにはWindowsのディスク管理ツールを使うか、This PCで右クリックして「フォーマット」を選ぶと良いでしょう。FAT32は多くのUEFIシステムと互換性があるため、一般的にはこれがおすすめです。ちょっと不思議に思われるかもしれませんが、一部の環境ではFAT32の方が動作が安定します。

もしコマンドでやりたい場合は、以下の手順を参考にしてください:

diskpart
list disk
select disk X  
clean
create partition primary
format fs=fat32 quick
assign
exit

Windowsのインストールファイルをダウンロード

公式のWindowsインストーラーが必要です。Microsoftの公式サイトからWindows Media Creation Toolをダウンロードしましょう。信頼できる出所から取得することで、怪しいサイトに行くリスクを避けられます。これさえ手に入れれば、あとはこのツールがあなたの相棒となって、そのUSBをブート可能に作り上げてくれます。

Media Creation Toolの使い方

https://www.microsoft.com/software-download/windows10 からWindows Media Creation Toolを起動してください(Windows 11の場合もこちらから)。管理者として実行することを忘れずに:

ダウンロードしたMediaCreationTool.exeを右クリックして、管理者として実行を選びます

続く画面では、このPCを今すぐアップグレードか、または 別のPC用のインストールメディア(USBフラッシュ、DVD、ISOファイル)作成 のどちらかを選びましょう。その後は案内に従って操作します。言語エディションアーキテクチャ(32ビット or 64ビット)を選び、USBドライブをメディアとして指定してください。USBがしっかり差さっていることを確認しないと、認識しないこともありますので注意してください。

この作業はだいたい15分から30分くらいかかるので、その間におやつでもどうぞ。

BIOS/UEFI設定の変更

次に、PCにUSBから起動させるよう指示します。PCを再起動して、F2DeleteEscF12などのキーを押してBIOSやUEFIの設定画面に入ります。一部の機種ではF10F11で入る場合もあります。Windowsはいつも面倒なことをしてくるので、ちょっと開き直りましょう。

そこで、「起動順序」や「ブート優先順位」の設定を探し、UEFIの場合は「セキュアブート」を無効にしたり、「レガシーブート」を有効にしたりしてください。USBドライブを一番最初に設定し、変更を保存(通常はF10キーを押してEnter)して終了します。

Windowsのインストールまたは修復作業

設定が完了したら、PCは再起動し、Windowsのロゴや設定画面に進むはずです。うまくいかない場合は、再度BIOS設定を確認し、USBフォーマットも正しいかどうか確かめてください。一部のマシンでは、起動時にF12や他のキーを押して、デバイス選択をする必要があることもあります。

まとめ

USBが認識されたら、あとは画面の指示に従ってWindowsをインストールしたり、トラブルシューティングを行います。コマンドプロンプトを使いたい時は、Shift + F10を押すと高度な操作も可能です。作業が終わったら、USBを取り外し、BIOSのブート優先順位を元に戻すのを忘れずに。

よりスムーズに進めるためのコツ

フォーマット前にUSBドライブのバックアップは必須です。公式のMicrosoftサイト以外からダウンロードしないこともポイントです。作業中はUSBを差し込んだままにし、気長に待つことも大事です。状況によっては時間がかかる場合もあるので、焦らず進めましょう。

よくある質問

USBが認識されない場合はどうすれば?

USBのフォーマットが正しいか(FAT32またはNTFS)、BIOS/UEFIの設定でUSBからの起動が優先になっているかを確認しましょう。セキュアブートをオフにしたり、レガシーブートを有効にすることで解決する場合もあります。また、別のUSBポートに差してみるのもおすすめです。

どんなUSBドライブでも使えるの?

最低8GB以上の容量があり、USB 3.0以上の高速タイプがおすすめです。遅いドライブや安価なものを使うと、エラーや動作が遅くなることがありますので注意してください。

どのキーを押せばBIOSに入れる?

機種によりますが、一般的にはF2DeleteEscF12F10などが多いです。詳しくは取扱説明書や起動時のメッセージをチェックしてください。

インストールに時間がかかるのはなぜ?

USBドライブの速度やハードウェアの性能によるものです。特にUSB 3.0に対応していると大幅に改善します。

Windowsをランダムなサイトからダウンロードしても安全ですか?

絶対に避けてください。公式の< a href=”https://www.microsoft.com/software-download/windows” >Microsoftのサイトからダウンロードしましょう。安全に使うための第一歩です。

ブートの流れをざっくり理解する

  1. USBをFAT32またはNTFSでフォーマット
  2. 公式サイトからWindows Media Creation Toolをダウンロード
  3. ツールを使ってブート可能なUSBインストーラーを作成
  4. PCを再起動し、BIOS/UEFI設定に入る (F2Deleteなど)
  5. USBを最優先に設定して再起動

最後に

USBからWindowsを起動できるスキルは、とても便利です。トラブル時やクリーンインストール時に役立ちます。USBの準備やBIOS設定を一つ一つ確実にこなすことで、自信を持ってPCの問題に対処できるようになります。このスキルは、あなたのパソコンライフを格段に広げてくれるものです。

このUSBを、もしもの時の「デジタル工具箱」として大切に保管しておきましょう。複数のPCで動く、汎用性の高いツールです。練習すればするほど操作もスムーズになり、新しい技や仕組みも試せるようになります。万が一の備えに、ブート可能なUSBは常に持ち歩いておく価値があります。